MTGについて10
作りたいデッキは山ほど在る。

しかし必要なカードが手に入らないor高すぎて買えない。

そこで大抵は三つの選択肢を持つ。


諦めるか・代用できるカードを探してごまかすか・他のデッキを崩してでもカード確保に走るか。



だがもう一つ、カジュアルに置いてはある意味、最も禁止な選択肢がある。


それはプロキシ(代用カード)と呼ばれるモノ。


当時の我々にとってカード資産こそがその人のMTGに対する意気込み、強さなわけで。


毎月の小遣いをはたいて作り上げた唯一無二のデッキが、ニセモノのコピーカード群に敗北したらどんな気分だろう?



と、そんなことは少しも考えずに、(自称)デッキビルダーの僕は代用カードさえ作れば、高額なカードをいくらでも詰め込んだデッキが好きなだけ作れることに気がついて小躍りしていた。


《ガイア揺籃の地》
《ウェザーシードツリーフォーク》
《パリンクロン》
《厳かなモノリス》
《錯乱した隠遁者》


ウルザスサーガブロックは高パワー・高額カードで溢れていた。


セブンイレブンのカラーコピー機でプリントし、丁寧に切り抜いて不要なカードに糊で貼り付ける。

遠目で見るとまったく分からないプロキシの出来上がりだ。
(わざわざカラーコピーでプロキシを作ったのは、自分の凝り性な性格に因る)


大量のプロキシを増産し、僕のデッキは突然高額レアデッキへと変化した。


クラスは騒然とした。


真似してプロキシを作り出すもの、反発して勝負さえしてくれなくなるもの。


「それコピーかよ・・・せけー!!」

「ならお前も使えばイイジャン」


これは実際に相手に言った言葉だ。



相手も使えば平等だ。だから使え。



好きなデッキを作りたいように作れてこそ、だろう?


僕はこの歪みきった考えに気づくことなく、ひたすらプロキシを使い続け、良かれと思い推奨した。


実際、クラスのほとんどがプロキシを使うようになった。


使わざるを得なくなった、が正しいのだろう。


最後までコピーを嫌ってオリジナルだけを使い続けるヤツも居た。


僕がその過ちに本当の意味で気づかされるまでには、相当の長い月日を要することになる。



※プロキシそのものを否定してるわけじゃないです。

実際にカードを集めてデッキを作ろうとする前に、プロキシで動きを確かめるのはとても賢いやり方だと思います。
まわしてみてやっぱりこのカード4枚はイラネーとかこれは4枚欲しいな・・・とかざらですからね。

ただ、カジュアル(特に子供同士)の限られた資産に置ける対戦環境において、プロキシを使った無尽蔵なデッキ構築というのはやはり、なんというかあまりにも空気を読まない存在であったわけです。一人だけ全然違うことをやっている。

コメント

ぱわあ なかざわ
2009年7月2日19:44

はじめまして、ぱわあなかざわです。
リンクさせていただきました!これからよろしくお願いいたします。

おっしゃるとおりカジュアル(特に子供同士)の限られた資産に置ける対戦環境においてはプロキシは必要ないと思います。
しかしながら、トーナメントにあるデッキを全て構築し、情報を元に週単位で進化させ、同キャラ対戦までテストするとなるとプロキシなしでは実際のところ不可能ですよね。
なので、トーナメント用の練習時においてはぼくはプロキシを肯定しています。

ラッチ
2009年7月2日20:50

ぱわあなかざわさん、こちらこそよろしくお願いします。

お恥ずかしいながら僕がこのことに気づいたのは一度マジックを辞め、月日を経て復帰してからさらにしばらくして、でした。

同時に復帰した友人の率直な意見によってようやく気づかされたのです。

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